专利摘要:
第1の端部(E1)と、吸気フラップの長手方向(L)に第1の端部(E1)とは離れて反対側に配置された第2の端部(E2)とを有する航空機のエンジンの吸気口又は吸気ダクトのハウジング上に搭載するエンジン吸気フラップ(K)であって、所定の実装における長手方向(L)は、エンジン内に流入する空気の流れ方向(S)とは反対に並べられる。吸気フラップ(K)は、第2の端部(E2)に沿って伸びる回転軸(A)によって吸気口又は吸気ダクトのハウジングに対する吸気フラップ基体(1)の結合接続のための結合接続器のための接続装置を有する吸気フラップ基体(1)と、エンジン吸気フラップ(K)の先端領域に配置された多数の横断支柱(11)又は長手方向支柱を有して、長手方向(L)に伸びる吸気フラップ(K)の2つの向かい合った側端縁(5、6)上に吸気フラップ基体(1)から延在している第1及び第2の側部品(5、6)を有して吸気フラップ基体(1)と構造的に一体化された吸気フラップ拡張部品(2)とを備える。
公开号:JP2011514465A
申请号:JP2010544650
申请日:2009-02-04
公开日:2011-05-06
发明作者:ヴァークノン、セバスチャン;ボレンダー、ラース
申请人:エアバス オペラツィオンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング;
IPC主号:B64D15-00
专利说明:

[0001] 本発明は、航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるエンジン吸気フラップ、そのようなエンジン吸気フラップを有するエンジン、及び、補助エンジンの形態のエンジンを有する航空機システムに関する。本発明は特に、氷形成中における吸気の低減又は閉塞を防止するために設けられ、吸気フラップ基体と接続するための第1の側縁と、第1の側縁の反対側にある第2の側縁と、第1の側縁から第2の側縁までそれぞれ延在している第3及び第4の側縁とを特徴として備える吸気フラップの回動基体についての拡張部品に関する。さらにまた、本発明は、そのような拡張部品を有する吸気フラップと、吸気フラップを有するエンジンとに関する。]
背景技術

[0002] 吸気は、特に、例えば航空機のエンジン吸気等のエンジン吸気からなる。さらに、吸気はまた、例えば補助エンジン又は発電機のためのタービンホイール等の他のモジュール及び構成部品のための給気としての役割を果たすことがある。]
[0003] 吸気フラップ前端、特にエンジン吸気フラップ前端における氷の形成は、エンジン吸気口において大幅な圧力損失をもたらすことがある。これは、航空機が飛行中であるときの突然の又は継続的な氷の形成に起因するエンジンフラップ吸気開口の閉塞と関係がある。この氷の形成は、流動損失に起因してタービンの出力低減をもたらす。以下の解決策が従来から知られており、実用化されている。]
[0004] ・空気式除氷マット
・電熱式除氷
・熱風式除氷
・液体式防氷(地面のみ)
航空機が飛行中であるときに氷の形成を検出するための信頼性のある方法が欠如しているため、現在では、氷形成をもたらす可能性がある気象条件下に航空機があるやいなや既に対応策をとることがよく行われている。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 氷を防止又は除去するための公知の方法は、機上システムから得られなければならないエネルギを必要とする。特に、氷がエンジン吸気口に形成された場合、氷の吸入とそれに起因するタービンブレードの損傷を防止するために、タイミングよく有効な対応策をとるのは必須である。これは、危険個所における適切な調整及び/又は制御をともなう複雑な制御システムを実装することによる信頼性のある方法でのみ実現可能である。]
課題を解決するための手段

[0006] したがって、本発明は、吸気流れを最適化することと、航空機が飛行中であるときに氷の形成に起因してエンジン吸気口が閉塞するのを同時に防止する簡便な手段を提案することという目的に基づいている。 この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。本発明の他の実施形態は、これらの独立請求項に言及する従属請求項において開示される。]
[0007] 本発明のエンジン用の吸気フラップ、特に、複数の吸気フラップは、航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるのを対象としている。吸気フラップは、吸気口又は吸気流路の前端領域、すなわち、その目的用途での使用中に流れに面する端縁領域に配置されるように設計されている。ハウジングは、吸気流路が内部に一体化された航空機構造体又は外部エンジンのハウジングから構成されている。]
[0008] 航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるように設計され、第1の端部と、吸気フラップの長手方向において第1の端部とは反対側にあって離隔されている第2の端部とを特徴として備える本発明のエンジン吸気フラップの一実施形態によれば、目的の用途での使用中において、長手方向はエンジン内に流入する空気の流れ方向と逆向きであり、吸気フラップが、
・第2の端部に沿って延在しているヒンジ軸で吸気フラップ基体を吸気口又は吸気流路のハウジングにヒンジ留めするためのヒンジ接続に使用される接続装置を有する吸気フラップ基体と、
・吸気フラップ基体内に構造的に一体化されており、それぞれ吸気フラップ基体を起点にして、互いに反対側にあって長手方向に延在している吸気フラップの2つの側端縁上に延在している第1及び第2の側部品を特徴として備える吸気フラップ拡張部品と、
・長手方向に対して直交して側部品上に配置されて側部品間に延在している複数の交差ブレースとを特徴として備える。]
[0009] この場合において、吸気フラップ基体及び吸気フラップ拡張部品は、一片で製作されていてもよい。代わりに、吸気フラップ拡張部品は、吸気フラップ基体に取り付け可能な構成部品の形態で吸気フラップ基体上に搭載されていてもよい。]
[0010] 本発明の一実施形態によれば、交差ブレースは、回転に関して堅固な方法で側部品上に配置されている。代わりに又は追加として、少なくともいくつかの交差ブレースは、それらの長手方向軸まわりにそれらが回転可能であるように側部品上に配置されていてもよい。]
[0011] 一般に、翼状の断面を有する交差ブレースを実現することが可能である。
この場合、交差ブレースの他の設計の全てにおいてと同様に、少なくともいくつかの交差ブレースは、バネ式で開始位置に予め圧縮されていてもよい。]
[0012] 本発明の実施形態において、目的用途での使用中に生じて長手方向に沿って流れる空気流れによって曲げられる及び/又は歪められる弾性材料、すなわち、交差ブレース上に形成された氷層が割れ落ちることができる程度の弾性材料から交差ブレースを製作することがさらにまた可能である。]
[0013] 一実施形態によれば、一般に、吸気フラップ基体上に配置され且つ側部品間において長手方向に延在している少なくとも1つの長手方向ウェブを配置することが可能であり、複数の交差ブレースは、それぞれ、各側部品と長手方向ウェブとの間又は2つの長手方向ウェブの間に延在している。]
[0014] 本発明の他の実施形態によれば、航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるように設計され、第1の端部と、吸気フラップの長手方向において第1の端部とは反対側にあって離隔されている第2の端部とを特徴として備えるエンジン吸気フラップであって、目的用途での使用中において、長手方向はエンジン内に流入する空気の流れ方向と逆向きであり、吸気フラップが、
・第2の端部に沿って延在しているヒンジ軸で吸気フラップ基体を吸気口又は吸気流路のハウジングにヒンジ留めするためのヒンジ接続に使用される接続装置を有する吸気フラップ基体と、
・吸気フラップ基体内に構造的に一体化されており、それぞれ吸気フラップ基体を起点にして、互いに反対側にあって長手方向に延在している吸気フラップの2つの側端縁上に延在している第1及び第2の側部品を特徴として備える吸気フラップ拡張部品と、
・吸気フラップ基体上に配置され、吸気フラップの長手方向にそれぞれ延在している複数の長手方向ブレースとを特徴として備えるエンジン吸気フラップが提供される。]
[0015] この場合において、吸気フラップ基体及び吸気フラップ拡張部品は一片で形成されていてもよい。代わりに、吸気フラップ拡張部品は、吸気フラップ基体に取り付け可能な構成部品の形態で吸気フラップ基体上に搭載されていてもよい。]
[0016] 本発明の実施形態において、目的用途での使用中に生じて長手方向に沿って流れる空気流れによって曲げられる及び/又は歪められる弾性材料、すなわち、長手方向ブレース上に形成された氷層が割れ落ちることができる程度の弾性材料から長手方向ブレースを製作することがさらにまた可能である。]
[0017] 本発明の他の態様によれば、エンジンハウジングによって形成された吸気口を特徴として備えるエンジンであって、本発明の一実施形態にかかる少なくとも1つのエンジン吸気フラップが、目的用途での使用中に生じる空気流れと逆向きである前端に配置されているエンジンが提供される。この場合において、流れ方向で表されるエンジンハウジングの周囲に沿って互いに隣接していくつかのエンジン吸気フラップを配置することが可能である。]
[0018] 本発明の他の態様によれば、各エンジン吸気フラップをそのヒンジ軸まわりに調整するための少なくとも1つのアクチュエータがそれぞれ配置されているエンジン吸気フラップを特徴として備えるエンジンが提供される。ここでエンジンには、飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムに対するインターフェースを有する作動機能部を有する作動装置であり、エンジン吸気フラップをそれらのヒンジ軸(A)まわりに調整することによって吸気口における流れを調整するために、飛行制御システムからの空気データの受信及び/又は飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムからの電流又は必要とされるエンジン出力の受信に応じてエンジン吸気フラップのアクチュエータを制御するためのコマンド信号を生成してこれらのコマンド信号をエンジン吸気フラップのアクチュエータに対して送信するような方法で実現される作動装置が設けられている。]
[0019] 他の実施形態によれば、エンジン吸気フラップがそれらの長手方向軸まわりに回転可能な長手方向ブレースを有して設計されているエンジンが提供される。ここで前記エンジンは、交差ブレースの回転位置を変えるために、少なくともいくつかの長手方向ブレースに連結されたアクチュエータを特徴として備え、エンジンには、飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムに対するインターフェースを有する作動機能部を有する作動装置が設けられ、該作動装置は、交差ブレースをそれらの長手方向軸まわりに調整することによって吸気口における流れを調整するために、飛行制御システムからの空気データの受信及び/又は飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムからの電流又は必要とされるエンジン出力の受信に応じて、交差ブレースの回転位置を変えるためにアクチュエータを作動することができるような方法で実現される作動装置が設けられている。]
[0020] 作動機能部は、特に、空気データとして航空機の流速を利用するような方法で実現されてもよい。
作動機能部によって使用されることになる入力信号として、エンジン吸気口の領域において測定される空気流の流速及び/又は温度の形態でデータを使用することもまた可能であり得る。]
[0021] 本発明によれば、補助エンジンの形態で実現され且つ本発明の実施形態にかかるエンジンを有する補助エネルギ供給装置を特徴として備える航空機システムが提供される。この場合、特に、作動機能部が吸気流れの最小スループットが調整される遮蔽位置と吸気流れの最大スループットが調整される開放位置との間においてフラップを動かすのを可能とする機能部を有することが可能であり、航空機システムは、エネルギ供給装置が補助エンジンを起動したときにエンジン吸気フラップをそれらの遮蔽位置から開放位置に動かすために、作動機能部に対してコマンド信号を送信するエネルギ供給装置を特徴として備える。]
[0022] 本発明によれば、吸気フラップ基体に関して拡張部品は、拡張部品を吸気フラップ基体に接続するための第1の側端縁及び長手方向において第1の側端縁とは反対側にあって離隔されている第2の側端縁とともに、第3及び第4の側端縁を有し、第3及び第4の側端縁は、それぞれ、第1の側端縁から第2の側端縁まで延在している。換言すれば、拡張部品は、第4の側端縁によって側面に沿って境界が付けられた又は画定された本体を有する。拡張部品又はフラップ拡張部品が、固定される又は回動される方法で吸気構成部品に連結された基体に取り付けられた場合、吸気フラップ上の氷の形成に起因する吸気の低減は防止され、特に、氷形成中における吸気口の閉塞が少なくともある動作状態において低減される。]
[0023] この場合、第3及び第4の側端縁は、拡張部品の長手方向に長さL1を有し、第3及び第4の側端縁に沿って延在している2つの向かい合った側端縁内面を有する第2の側端縁上に窪みを形成していてもよく、且つ第3及び第4の側端縁に直交して延在し、それらの内側端部を接続している窪み後端縁を形成していてもよい。これは、窪みが3つの側面上において拡張体によって境界が付けられているが、第4の側面は拡張体の一部によって境界が付けられていないということを意味する。窪み後端縁はまた、拡張体の端縁よりもむしろ吸気フラップ基体の端縁によって形成されていてもよい。第3及び第4の側端縁の長さL1は、同一であってもよいが、双方の長さは、拡張部品の第3又は第4の側面の一方が、第3又は第4の側面の他方よりも吸気フラップ基体からさらに突出するように異なることもまた可能である。]
[0024] 吸気フラップ基体の拡張として、拡張部品は、基体の形状の連続体を形成していてもよく、例えば、基体と同じ曲率半径を有していてもよい。しかしながら、屈曲した基体の拡張部品はまた、直線状に実現されてもよく、又は、基体の形状の連続体を形成しない他の形状を有していてもよい。拡張部品は、当接する方法で基体に接続されていてもよく、又は、基体の上面若しくは底面に固定されていてもよく、拡張部品はまた、接続領域において基体に取り付けられていてもよく、又は、基体の開口若しくは開放端部内に挿入されていてもよい。]
[0025] 拡張部品はまた、特に長手方向に直交して互いに隣接して配置された複数の窪みを特徴として備えてもよく、前記窪みは、上述した単一窪みを分割する1つ以上のブレースによって形成されていてもよく、各窪みは、2つの隣接するブレース間に形成されている。]
[0026] この場合、ブレースは、第3の側端縁から第4の側端縁まで延在している交差ブレースから構成されていてもよい。第3及び第4の側端縁間の窪みはまた、長手方向ウェブ、すなわち、第3及び第4の側端縁に平行に延在して交差ブレースの安定性を増加させるウェブを含んでもいてもよい。この場合、ウェブは、交差ブレースのみに接続されているか、又は、窪み後端縁と堅固に接続若しくは一体に実現されて堅固に若しくは移動可能に交差ブレースを案内するかのいずれかであってもよい。]
[0027] 全ての交差ブレースが同一形状を有してもよいものの、それらはまた、それらの幾何形状に関して変化してもよい。全ての窪みは同一寸法を有していてもよく、交差ブレースはまた、異なる寸法の窪みが交差ブレース間に形成されるように、異なる距離だけ互いに離隔されていてもよい。さらにまた、2つの交差ブレースは、それぞれ、交差ブレースが常に同一距離だけ互いに離隔されるように、互いに平行に延在していてもよく、又は、2つの交差ブレースは、2つの交差ブレース間の窪みの幅が一方の側壁から他方まで変化するように、互いに対して角度をもつことができる。]
[0028] 交差ブレースは、第3及び第4の側端縁に堅固に連結されている、すなわち、交差ブレースは、第3及び第4の側端縁に対して移動不可能であってもよい。しかしながら、交差ブレースはまた、交差ブレースの長手方向軸まわりに回動可能なように、側端縁内に回転可能に支持されることもできる。]
[0029] 長手方向ウェブはまた、第3の側壁と第4の側壁との間に配置されていてもよく、これらの長手方向ウェブは、事実、交差ブレースの屈曲を防止するので、交差ブレースを安定させる。この場合、交差ブレースは、一方の側壁から最も近い長手方向ウェブまでそれぞれ延在している部分的交差ブレースに分割されてもよく、又は、長手方向ウェブは、交差ブレースが一方の側壁から隣まで延在するうえで通る開口を特徴として備えてもよい。いくつかの長手方向ブレースが設けられる場合、数個の交差ブレースはまた開口を特徴として備えてもよく、一方で他の交差ブレースがこれらの部分的交差ブレースに対する支持又は接続に役立つ。]
[0030] 回動可能な交差ブレースは、例えばバネ力によってそれらのアイドル位置に予め圧縮されていてもよい。それらは、航空機が飛行中であるときにそれらに作用する空気流れに依存してこのアイドル位置から歪められることができ、交差ブレースは、例えば着陸後に空気力が減少した場合にバネ力のおかげでアイドル位置に戻される。交差ブレースに作用する空気流れの強さは、流速及び/又は方向に依存してもよく、空気は、そこから拡張部品に逆らって又は拡張部品まわりを流れる。]
[0031] 側端縁に堅固に保持された交差ブレースは、それらに作用する空気の応力のもとにそれらが回転して又はねじれ、応力が減少したとき若しくはその後にそれらの標準形状に戻ることができるように、柔軟な弾性材料から構成されて又は柔軟な弾性材料を含んでいてもよい。]
[0032] 拡張部の領域において低い空気力学的抵抗及び最小の乱流可能性を作り出すために、交差ブレースの表面又は少なくとも表面の一部は、拡張部品の上面の表面輪郭の架空の拡張部にあってもよい。交差ブレースは、一定の材料厚みを有していてもよく、又は、例えば、航空機が飛行中であるときに拡張部の領域における氷の形成をより有効に防止する又はこの領域における過度の氷形成を妨げるために、交差ブレースまわりの空気流れを改善する及び/又は空気流れにおけるそれらの柔軟な挙動に影響を与えることができるようなそれらの端縁において低減する材料厚み等、異なる材料厚みを有する領域を特徴として備えてもよい。]
[0033] 全体としてみれば、拡張部品はまた、窪みがレーザビーム又は水ジェットによって穿孔された又は切開された小型の拡張部品体であるような方法で実現されてもよい。
ブレースはまた、拡張部品の長手方向に延在している長手方向ブレースから構成されていてもよく、ここで、長手方向ブレース間に形成された開口は、拡張部品の第2の側面に開放されている。窪み内に位置している開口の端部は、共通線上にあってもよいが、開口はまた、異なる距離だけ窪み内に延在していてもよい。例えば、外側の開口は、内側の開口よりも長く又は短くすることができ、その逆も可能である。開口の幅もまた変化してもよい。長手方向ブレースは、全ての場所において同じ厚みを有していてもよく、又は、異なる材料厚みを有する領域を特徴として備えてもよい。これは、例えば、長手方向ブレース上での氷の形成を妨げる又はこの領域における過度の氷形成を防止するために、空気流れ内での長手方向ブレースの振動挙動に影響を与えるのを可能とする。]
[0034] 長手方向ブレースは、長手方向ブレースの表面が継ぎ目なく拡張部の表面へと変わるように、拡張部と一片で製作されていてもよい。吸気フラップ基体の側面における開口の端部は、長手方向ブレースに作用する力をよりよく拡張部に導入するために、直線状又は半円状に実現されてもよく、したがって、例えば圧延加工されてもよい。]
[0035] 拡張部は、原則として、例えば拡張体用の1つの材料とブレース用の他の材料等、異なる材料を含んでいてもよい。ブレースはまた、例えば、ねじれ剛性材料のコアと、その上に付される柔軟な材料からなる外皮等、個別の要求に応じて異なる材料を含んでいてもよい。しかしながら、拡張部はまた、例えば、金属若しくは金属特性を有する材料、又は、GFK等の複合材料等、1つの材料から構成されていてもよい。]
[0036] 本発明は、さらにまた、エンジンハウジングにヒンジ留めされるための第1の吸気フラップ基体端部を有する吸気フラップ基体と、上述したタイプの拡張部品と、第1の吸気フラップ基体端部とは反対側にある第2の吸気フラップ基体端部に接続される第1の側端縁とを有するエンジン吸気フラップに関連する。この場合、拡張部品は、目的用途での使用中に流れ方向と逆向きに吸気フラップ基体から自由に突出していてもよい。]
[0037] 吸気フラップ基体及び拡張部品は、一片で製作されていてもよい、すなわち、一体の構成部品を形成していてもよい。しかしながら、拡張部品はまた、吸気フラップ基体とは別個に実現され、その後に、既存の吸気フラップ基体に取り付けられて堅固に接続されてもよい。接続は、例えば溶接、接着又はリベット接続の形態で不可分に実現されてもよく、又は、例えばネジ接続若しくはスナップ式接続の形態で分離可能に実現されてもよい。]
[0038] 接続部品には、既に使用中の航空機にもまた利用可能であるように、既存の各タイプの吸気フラップ基体用の適合接続領域が設けられていてもよい。
本発明はまた、特に高速に稼働するタービンと、エンジンハウジングと、少なくとも1つの上述したエンジンフラップとを有するエンジンに関連する。いくつかのエンジンフラップは、エンジンハウジングの周囲に沿って互いに隣接して配置され、必要とされるエンジン出力に応じた制御によって個別に若しくは共同で開放及び/又は閉塞されてもよい。この場合、エンジンフラップが閉塞されたときにエンジンハウジングに最も近い位置にある拡張部品の側面は、拡張部品の底面を形成し、この場合エンジンハウジングから離れて面する側面は、上面を形成する。]
[0039] 本発明の実施形態は、添付図面を参照して以下に記述される。]
図面の簡単な説明

[0040] 基体と、その上に一体的に配置された交差ブレースを有する拡張部品とを有する本発明の吸気フラップの第1の実施形態の平面図である。
図1にかかる吸気フラップを通る側断面図である。
基体と、その上に一体的に配置された長手方向ブレースを有する拡張部品とを有する本発明の吸気フラップの他の実施形態の平面図である。
図3にかかる吸気フラップを通る断面図である。
吸気フラップ基体と、その上に配置された交差ブレースを有する拡張部品とを有する本発明の吸気フラップの他の実施形態の斜視図である。] 図1 図3
実施例

[0041] 図1は、その基本形状においてエンジンから分離された航空機エンジンの吸気フラップの平面図を示している。本発明の吸気フラップK、特に、エンジンについての複数の吸気フラップは、吸気口若しくは吸気流路のハウジング又は航空機エンジンのハウジング上に配置されることを対象としている。吸気フラップKは、吸気口又は吸気流路の前端領域、すなわち、その目的用途での使用中に流れに面する端縁領域に配置されるように設計されている。航空機構造体内に実装されたエンジンに関して、ハウジングは、吸気流路が内部に一体化された部分的航空機構造体、又は、外部エンジンのハウジングから構成されている。航空機の長手方向軸で表される端縁領域は、吸気が構造体内又はエンジンハウジング内に入る前面構造的領域である。本発明の吸気フラップKの配置についての正確な位置は、特別な空気力学的及び力学的な負荷形態にしたがって個々のケースについて決定される。エンジン吸気フラップKは、吸気フラップ基体1と、吸気フラップ拡張部品2とからなる。吸気フラップ拡張部品2は、吸気フラップ基体1内に構造的に一体化されている。すなわち、この吸気フラップ基体1及び吸気フラップ拡張部品2は、一片で製作されているか、又は、吸気フラップ拡張部品2は、吸気フラップ基体1に取り付け可能な構成部品の形態で吸気フラップ基体1上に搭載されることができる。] 図1
[0042] 本発明のエンジン吸気フラップKは、航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるように設計されており、第1の端部E1と、吸気フラップKの長手方向Lにおいて第1の端部とは反対側にあって離隔されている第2の端部E2とを特徴として備える。吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるエンジン吸気フラップKの目的用途での使用中において、長手方向Lは、エンジン内に流入する空気の流れ方向Sと逆向きである。吸気フラップKは、第2の端部E2に沿って延在しているヒンジ軸Aで吸気フラップ基体1を吸気口又は吸気流路のハウジングにヒンジ留めするために、ヒンジ接続のための接続装置を有する吸気フラップ基体1を特徴として備える。]
[0043] さらにまた、エンジン吸気フラップKは、吸気フラップ基体1内に構造的に一体化された吸気フラップ拡張部品2を特徴として備え、また、それぞれ吸気フラップ基体1を起点にして、吸気フラップKの2つの側端縁1a、1bに延在している第1及び第2の側部品5、6を特徴として備え、これらの側端縁1a、1bは、互いに反対側にあって長手方向Lに延在している。]
[0044] 図1及び図2に示された実施形態において、吸気フラップ拡張部品2は、側部品5、6上に配置され且つ長手方向(L)に対して直交してこれらの側部品間に延在している、すなわち、拡張部2の側拡張部品の形態で第3の側壁と第1の側部品5との間に延在し且つ他の側拡張部品の形態で第4の側壁と第2の側部品6との間に延在している複数の交差ブレース11を特徴として備える。] 図1 図2
[0045] これは、窪み7が交差ブレース11間に形成されているということを意味する。窪み7は、側部品5、6の2つの向かい合った内側8、9の間に延在しており、これらの側部品5、6は、拡張部品の向かい合った内面に第3及び第4の側壁5、6に沿ってそれぞれ延在し且つ内面の内端部を接続する端縁を特徴として備える。]
[0046] 一体化拡張部2は、基体1及び拡張部2が光学的にコヒーレントな吸気フラップを形成するように、その第1の側壁3によって吸気フラップ基体1に不可分に接続されていてもよい。この場合、吸気フラップ基体1並びに第3及び第4の側壁5、6は、その平坦な範囲の方向に沿って一貫性のある曲率を有する共通の枠を形成していてもよい。さらにまた、拡張部2は、拡張部品2の長手方向において第1の側端縁3とは反対側にあって離隔されている第2の側端縁4を有する。吸気フラップ拡張部品2は、特に、吸気フラップ基体1に取り付け可能な構成部品の形態で吸気フラップ基体1上に搭載されていてもよい。]
[0047] 交差ブレース11は、側壁又は側部品5、6に接続されていてもよい。この目的を達成するために、交差ブレース11は、別個の部品の形態で製作され、その後に第3及び第4の側壁5、6において拡張部2に接続されてもよい。しかしながら、交差ブレース11はまた、拡張部2とともに又は拡張部2の表面とともに一片で実現されてもよく、その場合、その後に窪み7が従来の切断方法によって拡張部2に切り込まれる。適切な切断方法は、例えばレーザ切断方法である。]
[0048] 交差ブレース11が別個の部品の形態で製作される場合、それらは、堅固に、すなわち、拡張部品2に対して動かないように拡張部2に接続されてもよい。しかしながら、交差ブレース11はまた、拡張部品2に移動可能に接続されてもよい。ここで、この文脈における移動可能という用語は、交差ブレース11が第1の側部品5の側壁に内向きに及び/又は第2の側部品6の側壁に内向きに回動される方法で支持されていることをいい、交差ブレース11の最大回動角度は、構造的に予め定められる。この側壁5、6における交差ブレース11の移動可能な支持は、内側フラップが開放される程度に依存して可能な限り小さく交差ブレース11の空気力学的抵抗を維持するために、又は、流れSの流れ挙動を最適化するために、飛行中に及び流れSに生じる交差ブレースに逆らって流れる空気の流れ力によって交差ブレース11が調整可能な方法で実現される。]
[0049] 移動可能な交差ブレース11は、例えば、いったん交差ブレースに作用する流れ力が減少すると回動運動後にそれらのアイドル位置に戻ることができるように、図示しないバネによってアイドル位置に予め圧縮されていてもよい。]
[0050] 交差ブレース11は、堅固に又は回動される方法で拡張部品2に接続されていてもよい。このため、それらは、上述した空気力学的抵抗を最小化するために又は吸気口内の流れの状態を最適化するために、弾力性があって柔軟な材料又はそれらに作用する流れ力によって歪められることができるような材料から製作されてもよい。この歪みはまた、交差ブレース11が窪み7を通って吸気口から離れるように氷を導き、交差ブレース11の歪みのおかげで例えば割れ落ちる等、氷が交差ブレース11の表面から離れることが事実であるため、交差ブレース11上での氷の蓄積を妨げるのを可能とする。これは、構造的な対策のみで、すなわち、外部エネルギ供給なしに並びにこの領域における氷の形成を検出するためのコントローラ及び/又は検出器の利用なしに、吸気フラップ又は吸気領域の信頼性のある除氷を達成するのを可能とする。]
[0051] 交差ブレース11は、長手方向L11及び直交方向Q11に一定の材料厚みを有していてもよい。すなわち、それらは、平坦な矩形ロッドの形状を有していてもよい。しかしながら、材料厚みはまた、例えば、各交差ブレース11が翼形状を有するように又は鋭い長手方向端縁を有して流れS内に延在するように変化してもよい。交差ブレースは、1つの材料の中空体で小型体又は空洞を有する若しくは有しないいくつかの材料から構成される本体から構成されてもよい。いくつかの材料から作られる交差ブレースは、例えば、固いコアと、比較的柔軟で流れ内で歪むことができる外皮とを特徴として備えてもよい。設計にかかわらず、交差ブレース11に作用する流れ力は、その歪みのみならず、ブレース上での氷の形成をさらに妨げる振動をもたらしてもよい。]
[0052] 図2において、図1にかかる吸気フラップKは、側断面図の形態で図示されている。この図は、吸気フラップ基体1と、交差ブレース11を有する一体化された拡張部品2とを示している。第1の側部品5及び第2の側部品6とともに吸気フラップ基体1及び拡張部品2は、一定の、すなわち、長手方向Lに延在している不変の曲率を有する共通の表面13と、吸気フラップKの共通の底面14とを形成している。この場合、底面14は、エンジン吸気口に面した吸気フラップの側面である。] 図1 図2
[0053] 図3は、本発明のエンジン吸気フラップK又は拡張部品2の他の実施形態を示している。エンジン吸気フラップKは、吸気フラップ基体1上に配置され且つ吸気フラップKの長手方向Lにそれぞれ延在している複数の長手方向ブレース12を特徴として備える。これは、窪み7が長手方向ブレース12間に形成されているということを意味する。長手方向ブレース12は、拡張部品2によって一片で、又は、例えば、接着若しくは溶接若しくはリベット留め若しくはネジ留めによって拡張部品2に接続された別個の部品の形態で実現されてもよい。示された実施形態において、長手方向ブレース12は、拡張部品2によって一片で実現されている。この実施形態は、長手方向ブレース12と拡張部品2との間の接続が、この領域を越えて流れる空気の乱流をもたらす可能性があるいかなる継ぎ目も含まないという効果をもたらす。] 図3
[0054] 長手方向ブレース12は、航空機が飛行中であるときにそれに作用する流れ力による振動内に設定されることができ、したがって、上述した交差ブレース11と同様に、氷の形成を妨げる及び/又は既に形成された氷を分離することができる。]
[0055] 図1にかかる交差ブレース11に類似するが、拡張部2の長手方向ブレース12は、第3の側壁5と第4の側壁6との間に形成されている。しかしながら、この実施形態において、長手方向ブレース12を支持又は搭載するのに側壁5、6を必要としないことから、それらはまた、長手方向ブレース12自体を形成していてもよい。] 図1
[0056] 長手方向ブレース12は、長手方向及び直交方向に一定の材料厚みを、又は、例えば拡張部品2内への長手方向ブレース12の推移部の領域において材料厚みが厚くなり且つ先端において材料厚みが薄くなる等、変化する材料厚みを有していてもよい。このため、発生する流れ力によって長手方向ブレース12の先端が最初に振動内に設定され、氷の形成は、特にこの危険領域において確実に防止されることができる。]
[0057] 接続部品2内への長手方向ブレース12の推移部において、窪み後壁10は、2つの個別の長手方向ブレース間に形成されている。この推移部は、段差の形態で唐突に実現されてもよいが、これは、この領域において空気流れの乱流をもたらす可能性がある。この空気の乱流を防止するために、推移部は、空気がほとんど乱されない方法でおおむね流れるように連続的に実現されてもよい。]
[0058] 図4に示された側面図によれば、長手方向ブレース12は、それらが吸気フラップ基体1の表面の連続を形成し、吸気フラップ基体1及び拡張部品2からなる吸気フラップが、側方からみた場合に、連続的な上面13及び連続的な底面14を有する閉塞した形態を有するような方法で設計されてもよい。] 図4
[0059] 図5は、本発明の拡張部品2の第3の実施形態を示しており、この実施形態では、吸気フラップ基体1上に配置され且つ長手方向Lに延在している少なくとも1つの長手方向ウェブ15が側部品5、6の間に配置され、複数の交差ブレース11がそれぞれ側部品5、6と長手方向ウェブ15との間又は2つの長手方向ウェブ15の間に延在している。拡張部品2は、特に、既存の吸気フラップ基体2にその後接続される又は搭載されることができる別個の構成部品から構成されている。] 図5
[0060] 拡張部品2は、この場合、第1の側端縁3上の標準的吸気フラップを表す吸気フラップ基体1に接続されている又は接続されることができる。吸気フラップ基体1と拡張部品2との間の接続は、拡張部品2が吸気フラップ基体1に対して移動することができないような方法で実現される。この接続は、リベット又はネジ等の機械的手段によって形成されることができる。しかしながら、拡張部品2はまた、接着又は溶接接続によって吸気フラップ基体に接続されてもよい。必要とされる接続の安定性を確保するために、拡張部品2は、例えば、図5に概略的に図示される又はそれとは異なって実現される接続部分を特徴として備えてもよく、この接続部分は、第1の側壁に隣接して位置しており、接続部品2を吸気フラップ基体に接続するために、吸気フラップ基体1の底面14に接着されることができる。その長さ及び幅に関して、接続部品は、吸気フラップ基体1の底面14よりも大きくてはいけないが、それはまた、底面14の一部のみを覆うようにしてもよい。] 図5
[0061] 別個の構成部品の形態で実現されてその後に吸気フラップ基体1に接続される拡張部品1が、図5において交差ブレース11を有して図示されているものの、それはまた、長手方向ブレース12を特徴として備えてもよい。示された実施形態において、接続部品2は、交差ブレースの領域に、すなわち、第3の側壁5と第4の側壁6との間の中央に長手方向ウェブ15を特徴として備える。1つの追加のウェブ15が図5に図示されているものの、それはまた、互いに隣接していくつかのウェブ15を配置することが可能であり得る。ウェブ15は、交差ブレース11の支持に役立ち、したがって、交差ブレース11が屈曲するのを防止する。1つの長手方向ウェブ15は、交差ブレースの長さにもよるが、この目的にとって十分事足りる。] 図5
[0062] 交差ブレースは、側壁5、6のうちの一方と最も近いウェブ15との間の距離、又は、いくつかのウェブ15が設けられる場合には、2つのウェブ15の間の距離に対応する長さを有していてもよい。これは、この場合には交差ブレース11がいくつかの部分的交差ブレースからなるということを意味する。相対的に短い部分的交差ブレースは、相対的に高いねじれ剛性の方法で実現されることができ、又は、それらの材料及び材料厚みは、それらに作用する空気流れによって変形され、したがって、相対的に短い長さにもかかわらず氷の形成を妨げるのに十分な柔軟性をそれらがなおも有するように選択されることができる。部分的交差ブレースは、上述したように回動される方法で又はそれらに堅固に接続される方法で側壁5、6及び/又は長手方向ウェブ15に支持されてもよい。例えば複合材料から各構成部品を一片で製作することがまさに考えられ得る。]
[0063] 長手方向ウェブ15はまた、交差ブレース11のための通路を形成するような方法で実現されてもよい。これは、交差ブレース12が第3の側壁5及び第4の側壁6に単に支持される又は堅固に接続され、長手方向ウェブ15における開口を通って延在しているということを意味する。これは、曲げに逆らって交差ブレース12の安定性を増加させ、交差ブレースは、長手方向ウェブの領域にさらに導かれる。]
[0064] 長手方向ウェブ15における開口は、交差ブレース12がそれらの長手方向軸まわりに回転するのを可能とする直径を有していてもよい。しかしながら、開口はまた、それらが領域において交差ブレース11の可動性を制限し、交差ブレース11が長手方向ウェブ15を通って延在しているような方法で実現されてもよい。]
[0065] しかしながら、交差ブレース11はまた、第1の側部品5、第2の側部品6、及び、1つの長手方向ウェブ15又は複数の長手方向ウェブ15上に位置していてもよく、上側から、すなわち、上面13においてそれらに接続されていてもよい。交差ブレース11はまた、下側から、すなわち、底面14において側壁5、6及びウェブ15に接続されていてもよい。この接続の全ての変形例において、交差ブレース11及び/又は部分的交差ブレースが歪み及び/又は振動によって氷の形成を防止する及び/又は妨げるための十分な柔軟性をなおも有することは重要である。図1〜図4を参照して述べた全てのことはまた、図5に示された実施形態にも同様に適用される。] 図1 図2 図3 図4 図5
[0066] エンジン吸気フラップKは、一般に、(図示しない)エンジンのハウジングに連結されていてもよく、連結装置を介してエンジン吸気フラップKに作用する1つの個別アクチュエータによって又は共通のアクチュエータによって調整可能であってもよい。本発明によれば、各エンジン吸気フラップをそのヒンジ軸まわりに調整するために少なくとも1つの個別アクチュエータが配置されたエンジン吸気フラップを特徴として備えるエンジンが提供される。ここでエンジンには、飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムに対するインターフェースを有する作動機能部を有する作動装置が設けられており、この作動装置は、エンジン吸気フラップをそれらのヒンジ軸(A)まわりに調整することによって吸気口における流れを調整するために、飛行制御システムからの空気データの受信及び/又は飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムからの電流又は必要とされるエンジン出力の受信に応じて、エンジン吸気フラップのアクチュエータを制御するためのコマンド信号を生成してこれらのコマンド信号をエンジン吸気フラップのアクチュエータに対して送信するような方法で実現される。]
[0067] 本発明の実施形態は、一般に、航空機におけるエンジンを対象としている。エンジンハウジングに設けられる本発明のエンジンフラップKの調整のおかげで、吸気流れは最適化され、エンジン又は吸気ハウジングの空気力学的抵抗は低減され、エンジン出力に対するエンジン又は吸気ハウジングにおける氷形成の影響は最小化される。コマンド信号は、値テーブル又は較正テーブルに基づいて作動装置によって生成されることができ、コマンド信号値又はコマンド信号値が得られる例えば標準値若しくは訂正値等のアクチュエータ用の値が、上述したセンサ値に割り当てられる。後者の場合、作動機能部は、コマンド信号値を得るための対応機能部を有する。]
[0068] 本発明の他の実施形態によれば、エンジンは、航空機が飛行中であるとき、特に1つ以上の主エンジンの性能低下中に緊急エネルギ供給を提供するために時々起動されるのみであるエンジン又は補助発電機(APUとも短縮される)から構成されている。本発明によれば、本発明の一実施形態にかかるエンジンを特徴として備える航空機システム及びエネルギ供給装置は、この目的用途のために設けられる。作動機能部はまた、吸気流れの最小スループットが調整される遮蔽位置と吸気流れの最大スループットが調整される開放位置との間においてフラップが移動するのを可能とする機能部を有する。エネルギ供給装置は、特に、エネルギ供給装置が完璧に稼働するときに、エンジン吸気フラップKをそれらの遮蔽位置において動かす又は保持するためのコマンド信号を作動機能部に対して送信する機能部、及び/又は、エネルギ供給装置が補助エンジンを起動するときに、エンジン吸気フラップKをそれらの開放位置へと動かすためのコマンド信号を作動機能部に対して送信する機能部を有していてもよい。補助エンジンは、特に少なくとも1つの主エンジンの性能の低下が判明又は検出されたときにエネルギ供給装置によって起動されることができる。エンジンシステムがそれぞれ生じる性能の低下を検出すること及びエンジンシステムが吸気フラップKを開放位置へと動かすためのコマンド信号を作動装置に対して送信することもまた可能であり得る。]
[0069] 吸気フラップKを動かす又は作動するための本発明の作動装置は、特に、航空機エンジンを制御及び調整するための飛行制御システム及び/又はエンジンシステムの機能部品を形成する。]
[0070] 1吸気フラップ基体
1a 第1の側端縁
1b 第2の側端縁
2吸気フラップ拡張部品
3 吸気フラップ拡張部品2の第1の側端縁
4 吸気フラップ拡張部品2の第2の側端縁
5 第1の側部品
6 第2の側部品
7 窪み
8 内側
9 内側
10 窪み後端縁
11交差ブレース
12長手方向ブレース
13 上面
14 底面
15長手方向ウェブ
Aヒンジ軸
E1エンジン吸気フラップKの第1の端部
E2 エンジン吸気フラップKの第2の端部
K エンジン吸気フラップ
L エンジン吸気フラップKの長手方向
L11 交差ブレース11の長手方向
L12 長手方向
Q11 長手方向ブレース11の直交方向
S 流れ方向]
权利要求:

請求項1
航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるように設計され、第1の端部(E1)と、吸気フラップの長手方向(L)において前記第1の端部とは反対側にあって離隔されている第2の端部(E2)とを特徴として備えるエンジン吸気フラップ(K)であって、目的用途での使用中において、前記長手方向(L)は前記エンジン内に流入する空気の流れ方向(S)と逆向きであり、前記吸気フラップが、・前記第2の端部(E2)に沿って延在しているヒンジ軸(A)で吸気フラップ基体(1)を前記吸気口又は吸気流路のハウジングにヒンジ留めするためのヒンジ接続に使用される接続装置を有する吸気フラップ基体(1)と、・前記吸気フラップ基体(1)内に構造的に一体化されており、それぞれ前記吸気フラップ基体(1)を起点にして、互いに反対側にあって前記長手方向(L)に延在している前記吸気フラップ(K)の2つの側端縁(1a、1b)上に延在している第1及び第2の側部品(5、6)を特徴として備える吸気フラップ拡張部品(2)と、前記長手方向(L)に対して直交して前記側部品(5、6)上に配置されて前記側部品(5、6)の間に延在している複数の交差ブレース(11)とを特徴として備える、エンジン吸気フラップ(K)。
請求項2
前記吸気フラップ基体(1)及び前記吸気フラップ拡張部品(2)が一片で製作されている、請求項1に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項3
前記吸気フラップ拡張部品(2)が、前記吸気フラップ基体(1)に取り付け可能な構成部品の形態で前記吸気フラップ基体(1)上に搭載されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項4
前記交差ブレース(11)が回転に関して堅固な方法で前記側部品(5、6)上に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項5
少なくともいくつかの前記交差ブレース(11)が、それらの長手方向軸(L11)まわりにそれらが回転可能であるように前記側部品(5、6)上に配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項6
前記交差ブレース(11)が翼状の断面を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項7
少なくともいくつかの前記交差ブレース(11)が、バネ式で開始位置に予め圧縮されていることを特徴とする、請求項6に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項8
前記交差ブレース(11)が、目的用途での使用中に生じて前記長手方向(L)に沿って流れる前記空気流れ(S)によって曲げられる及び/又は歪められる弾性材料、すなわち、前記交差ブレース(11)上に形成された氷層が割れ落ちることができる程度の弾性材料から製作されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項9
前記吸気フラップ基体(1)上に配置され且つ前記長手方向(L)に延在している少なくとも1つの長手方向ウェブ(15)が、前記側部品(5、6)の間に配置されており、複数の交差ブレース(11)が、各側部品(5、6)の一方と長手方向ウェブ(15)との間又は2つの長手方向ウェブ(15)の間に延在していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項10
航空機エンジンの吸気口又は吸気流路のハウジング上に配置されるように設計され、第1の端部(E1)と、吸気フラップの長手方向(L)において前記第1の端部とは反対側にあって離隔されている第2の端部(E2)とを特徴として備えるエンジン吸気フラップ(K)であって、目的の用途での使用中において、前記長手方向(L)は前記エンジン内に流入する空気の流れ方向(S)と逆向きであり、前記吸気フラップが、・前記第2の端部(E2)に沿って延在しているヒンジ軸(A)で吸気フラップ基体(1)を前記吸気口又は吸気流路のハウジングにヒンジ留めするためのヒンジ接続に使用される接続装置を有する吸気フラップ基体(1)と、・前記吸気フラップ基体(1)内に構造的に一体化されており、それぞれ前記吸気フラップ基体(1)を起点にして、互いに反対側にあって前記長手方向(L)に延在している前記吸気フラップ(K)の2つの側端縁(5、6)上に延在している第1及び第2の側部品(5、6)を特徴として備える吸気フラップ拡張部品(2)と、・前記吸気フラップ基体(1)上に配置され、前記吸気フラップ(K)の前記長手方向(L)にそれぞれ延在している複数の長手方向ブレース(12)と、を特徴として備える、エンジン吸気フラップ(K)。
請求項11
前記吸気フラップ基体(1)及び前記吸気フラップ拡張部品(2)が一片で形成されている、請求項10に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項12
前記吸気フラップ拡張部品(2)が、前記吸気フラップ基体(1)に取り付け可能な構成部品の形態で前記吸気フラップ基体(1)上に搭載されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項13
前記長手方向ブレース(12)が、目的用途での使用中に生じて前記長手方向(L)に沿って流れる前記空気流れ(S)によって曲げられる及び/又は歪められる弾性材料、すなわち、前記交差ブレース(11)上に形成された氷層が割れ落ちることができる程度の弾性材料から製作されていることを特徴とする、請求項10〜12のうちいずれか一項に記載のエンジン吸気フラップ(K)。
請求項14
エンジンハウジングによって形成された吸気口を有するエンジンであって、請求項1〜16のうちいずれか一項に記載の少なくとも1つのエンジン吸気フラップ(K)が、目的用途での使用中に生じる前記空気流れ(S)と逆向きである前端に配置されているエンジン。
請求項15
いくつかの前記エンジン吸気フラップ(K)が、流れ方向(S)で表される前記エンジンハウジングの周囲に沿って互いに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項14に記載のエンジン。
請求項16
各エンジン吸気フラップ(K)をそのヒンジ軸(A)まわりに調整するための少なくとも1つのアクチュエータが、前記エンジン吸気フラップ(K)上にそれぞれ配置されており、前記エンジンには、飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムに対するインターフェースを有する作動機能部を有する作動装置が設けられ、該作動装置は、前記エンジン吸気フラップ(K)をそれらのヒンジ軸(A)まわりに調整することによって吸気口における流れを調整するために、前記飛行制御システムからの空気データの受信及び/又は前記飛行制御システム及び/又は前記エンジン制御システムからの電流又は必要とされるエンジン出力の受信に応じて、前記エンジン吸気フラップ(K)のアクチュエータを制御するためのコマンド信号を生成して、これらのコマンド信号を前記エンジン吸気フラップ(K)のアクチュエータに対して送信するような方法で実現されることを特徴とする、請求項15に記載のエンジン。
請求項17
前記エンジン吸気フラップ(K)がそれらの長手方向軸まわりに回転可能な長手方向ブレースを有して設計されている場合には、前記交差ブレース(11)の回転位置を変えるために、少なくともいくつかの前記長手方向ブレースにアクチュエータが連結されており、前記エンジンには、飛行制御システム及び/又はエンジン制御システムに対するインターフェースを有する作動機能部を有する作動装置が設けられ、該作動装置は、前記交差ブレース(11)をそれらの長手方向軸(L11)まわりに調整することによって吸気口における流れを調整するために、前記飛行制御システムからの空気データの受信及び/又は前記飛行制御システム及び/又は前記エンジン制御システムからの電流又は必要とされるエンジン出力の受信に応じて、前記交差ブレース(11)の前記回転位置を変えるために前記アクチュエータを作動することができるような方法で実現されることを特徴とする、請求項15又は16に記載のエンジン。
請求項18
前記作動機能部が、空気データとして航空機の流速を利用するような方法で実現されることを特徴とする、請求項15、16又は17に記載のエンジン。
請求項19
エンジン吸気口の領域において測定される空気流の流速及び/又は温度が、前記作動機能部によって使用されることになる入力信号として利用されることを特徴とする、請求項15〜18のうちいずれか一項に記載のエンジン。
請求項20
請求項16〜19のうちいずれか一項にしたがって実現される補助エンジンの形態でエンジンを有する補助エネルギ供給装置を特徴として備える航空機システム。
請求項21
前記作動機能部が、吸気流れの最小スループットが調整される遮蔽位置と前記吸気流れの最大スループットが調整される開放位置との間においてフラップを動かすのを可能とする機能部を有し、前記航空機システムが、エネルギ供給装置が前記補助エンジンを起動したときに前記エンジン吸気フラップ(K)をそれらの前記遮蔽位置から前記開放位置に動かすために、前記作動機能部に対してコマンド信号を送信するエネルギ供給装置を特徴として備えることを特徴とする、請求項20に記載の航空機システム。
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引用文献:
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法律状态:
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